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自転車は体に悪い…(あまりにひどい記事なので、紹介してみました)

これは、釣り記事?

まんまと釣られて、会員登録してしまった(汗)。

それはともかくとして、この記事を読んでみて欲しい。

リンクはこちら→http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20120429/231521/

会員登録が必要なサイトなのだが、もし良ければ、会員登録して読んで欲しい。

「自転車は体に悪い」と言うかなりセンセーションな題。

運動のし過ぎは体に悪い事は常識だから、それほど驚かないのだが、内容を見て驚いた。

では、まず1点目から。


自転車は男性・女性の性器に悪い。

論文検索して、ちゃんと読んだ訳ではないのだが、これって、結論的にはまだ出ていないのではないだろうか?可能性が示唆されただけで。

注意喚起は必要だが、そう言った事に配慮している製品もあると言う事を併記しないのは、だめだろう。

しかし、この問題、重要な事なので、しっかり研究して欲しいなぁ…。
自転車が盛んな国での不妊治療の率とか、その中で自転車を習慣的に乗ってる人の数とか、コホート調査である程度の傾向はつかめるんじゃ無いだろうか?理想的には、RCTだけど、倫理的に無理だろうな。自転車選手(や自転車をやってる知り合い(自分含む))にも精力が旺盛(すぎる)選手もいっぱいいると理解しているのだが…。

2点目は、自転車通勤社は排ガスにやられてしまうと言う記事。

これは、完全に議論のすり替えだろう。これで非難されるべきは、自転車ではなく自動車社会。
被害者として、自転車を擁護し、注意喚起するなら分かるが、自転車を悪者にする記事として書くのはちょっとどうかなと…。

3点目は、自転車が骨粗鬆症を招くと。

これは、ある意味正しい。
自転車が、身体にかかる衝撃が少ないスポーツであると言う事の裏返し。
骨は、衝撃によって強くなる。
が、この著者も指摘しているが、自転車競技を職業としているような人ではないと、その心配は無い。
ヨーロッパのトッププロのように、自転車に乗るか、寝るかしかない、極端な生活(←なんて羨ましい!!)しない限り、大丈夫。
だって、一般的な男性だったら、日常生活をしているだけで、ほぼ骨粗鬆症になる事は無いんだから(女性は別)。
どんなにトレーニングするアマチュアだって、1日(平均)4時間くらいだろう。
例えば、4時間自転車に乗って、その後日常生活するのと、4時間座りっぱなしにして、その後日常生活するので、どのくらい骨密度に変化があるのか?のような研究をしてみないと、日常的な自転車が骨粗鬆症のリスク因子である!とは言えないのではないか?

そもそも、ロードレーサー(←骨粗鬆症の項で出されている事例が、ロードレースの選手に偏っているので、ここではこの記載にします)にとって、骨粗鬆症って必ずしも嫌うべき物ではないように思う。確かに、骨折のリスクが高まるのは良くない事だが、それ以上に、軽くなるって言う点でメリットが大きい。
人間の体は、環境に適応して変化する事が出来るから、ロードレーサーの骨密度が低いのは、ロードレースに体が適応した結果であると言えるし。
鳥が飛ぶために、骨がスカスカなのと似ているか(←そんなことないか)。

ロードレーサーが、自転車に乗りながら骨折したりするなら問題だが、イレギュラーな落車での骨折は、パンク等と同様、普通にリスクの一つとして頭に入れておく程度の問題。
ロードレーサーにとって、骨を丈夫にして、体重が数キロ重くなるのを許容するか、必要な強度さえあれば、多少骨が脆くても、軽い方が良いと思うかは、選手によって様々だろう。

別にプロスポーツ選手は健康になるためにそのスポーツをしている訳ではない(これは、ロードレースに限った事ではない。パフォーマンス向上のためなら、健康を害してもその競技に合わせた体型になる事は、珍しくない。)。
ちなみに、私はプロではないが、後者を選ぶ(←はい、変人です。)。

ここら辺までは、まぁ、今ブーム(といっても、ちょっと下火になってる感じがあるが)の自転車に対して、こういう事もあるよって言う、注意喚起記事だと、冷静に読めていたのだが、この一文で一転、怒りに変わってしまった。

”結局、自転車競技選手は「運動不足」という結論に落ち着いた。”

これは、自転車競技者を冒涜している。

そこまで言うんだったら、自転車最高峰のレースと言われる、ツール・ド・フランスに出場し、全ステージぶっちぎりでステージ優勝し、総合優勝も、山岳賞も、スプリント賞も全部とってから言ってほしい。

自転車以外の方法で鍛えて。

著者じゃなくても良い。世界トップのマラソン選手でも、テニスの世界ランク1位の選手でも良い(何故マラソンとテニスを出したかは、後ほど分かると思います)。

それが出来ないならば、明らかに上記の表現は誤っている。

いや、それは論点が違うよ(あくまで骨にとって運動不足って意味(←なんだそれ?)だと思われる)って言われるかもしれないが、そう言う誤解を招いてもおかしくない表現だ。

自転車選手が、全ての競技の中でも、トップレベルの心肺能力を持っている事(そして、それは才能だけではなく、膨大な努力が必要な事)を知らないのだろうか?この著者は。

”プロ選手なみに、毎日数時間も一生懸命に自転車を漕いでいる人は、心配ならテニスやジョッギングをすることがお勧めだ。”

この文章も余計だ。

ちなみに、この著者が奨めるテニスは、テニス肘と言われる傷害や、それ以外も衝撃からくる靭帯や関節の損傷のリスクが高いスポーツだ。しかも、テニスボールの当たりどころが悪いと死に至る。
ジョギングは、膝への負担が非常に大きく、特に体重の重い方には非常にリスクが高いスポーツだ。また、ジョギングと自転車で同じ場所を走った場合、排ガスの影響のリスク比較は著者の中でちゃんと出来ているのだろうか。
それだけではなく、上の二つが自転車に対してどの程度リスクが低く、また健康に有効なのかの考察が全くかけているのも問題。

私は、テニスやジョギングを非難している訳ではなく、逆に自転車の批判記事として引き合いに出されてしまった事を、非常に残念だと思っている。

この記事、表題を「自転車は体に悪い?」にするだけでも大分印象が違うと思う。

1に対しては、
自転車に長時間乗ると、生殖機能に異常をきたすリスクがある(と言う報告がある)から、異常を感じる人は、自転車ショップもしくは医師に相談してみては?」

2に関しては、
「自転車で大気汚染による害を受ける可能性が高まると言う報告があるから、ルートの選定に気を付け、必要ならマスクを装着するのも良いかもしれない。
願わくば、工場や自動車を含め、さらなる大気汚染を抑えるような対策が行われるようになって欲しい。」

3に関しては、
「競技者の中には、自転車に特化した身体になり、骨粗鬆症になる者もいる。普段趣味程度で乗っている人が、自転車に乗る事で骨粗鬆症になるとは考えづらいが、全くノーリスクではないと考えられる。
健康増進として考えるならば、一つのスポーツを特化してやりすぎてしまう事は、特有の健康障害を引き起こす可能性が高い。そのため、いろいろなスポーツを、無理をしない範囲で楽しむ事が健康増進につながるのではないだろうか。」

記事の内容を適切に伝えたいのであれば、こんな書き方が、妥当なのではないだろうか??

素人のブログ記事(はい、私の事です)ならまだしも、プロがある程度の拡散性を持った記事を書く場合、世論誘導の危険性等を考慮しつつ、自身の意見と、その客観的妥当性を考慮し、さらに論文等の裏付(論文自体も良く診査た方が良い)や多面的な分析を加えて記事にして欲しいと思う。
さらに、言っている事実は変わらなくとも、書き方一つで印象が変わる事も十分に考慮して記事にしなければいけないと思う。もし、それを考慮した上でこの書き方だったら…。

著者の方は、こんな駄ブログ読んでないと思うが、もし読まれているのだったら、この記事を書いた意図や、思想背景を是非教えていただきたいと思う。

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

記事を読んでみました。
確かにひどい内容ですね。自転車乗りに対して、という意味でもひどいですが、文章としてのクオリティもひどい。
よく見ると、この記事は新聞記者ではなく、大学教授により寄稿されたもののようですが、こんな文章を書くひとが大学教授でいいのか?と思ってしまいます。仮に僕が大学教授で、学生がこんなレポートを書いてきたら、書き直しを命じるか、だまって赤点をつけますね。
百歩譲って「骨粗鬆症」の件は正しいとしても、ほかの部分は根拠が薄弱だったり、明らかに恣意的な書き方がされていて、話になりません。
週刊誌やタブロイド紙ならともかく、日経でこんな記事が掲載されるのはちょっと信じられませんね。

投稿: | 2012年5月 8日 (火) 23時09分

コメントありがとうございます。

大学の教授の文章だったのですか…。私も読み込みが足りなかったようですね(汗)。

しかし、大学教授であるならば、論文の読み方(評価の仕方)とか、文章(論文)の書き方とか熟知しているはずですよね。
ある意味それが仕事ですから。

それで、あの記事を投稿したのだとしたら…。

論文では、例え否定的な結論でも、それを表現の仕方一つで、いかようにでも取れるように書く事もあるので(意図してそれをやるのは決して良い事ではないです)、その癖が出てしまったのですかね。

投稿: 管理者 | 2012年5月 9日 (水) 11時49分

ブログ読みました。本記事は怪しそうだったので登録はしませんでしたが、どうやら正解だったようですね。この頃ひどい内容の記事が多いですが、有料のサイトからこういった記事が出てくるのは非常に残念なことですね。ありがとうございました。

投稿: | 2015年7月 5日 (日) 04時31分

コメントありがとうございます

久しぶりに読んでみましたが、やはり残念です。
こういった記事が掲載されることを許可した報道機関も問題を抱えているのだと思います。

投稿: 管理者 | 2015年7月 5日 (日) 13時18分

ネットサーフィン中にブログを拝見しました.
性器へのリスクについては一応最後の方で「お尻に優しいサドルも売られている」とは書いていますね.
それでも内容はかなりミスリードを招くものですが.そもそも「流行りのサドル」ってなんだよ...と.
排気ガスの影響については仰る通りですね.
今の時代,軽減されるべきは排気ガスと都市部の自動車であって自転車ではないでしょう,と.
著者は何を主張したいのか甚だ疑問であります.都市部で通勤をすれば少なからず排気ガスの影響を受けますし,自転車に乗る=通勤,都市部というロジックも意味が分かりませんね.
最後の骨粗鬆症については,全く論理性の無い主張ですね.トップアスリートに限らず,多くのスポーツ選手が競技を行う上で慢性的な障害を抱えていることは珍しくはありません.自転車競技にとってそれが「骨粗鬆症」であっただけのこと.

立派な肩書の大学教授が片手間にでも書いたんでしょうね.こんなもの学術誌に投稿しようものなら問答無用で掲載不可でしょう.

投稿: | 2015年8月20日 (木) 04時31分

コメントありがとうございます。

自転車は関わりない人からみると、確かに異様で邪魔な存在の可能性もありますが、ある程度客観的な見方ができないと、このような文章になってしまうのかなと思います。
もしくは、こういう文章を求められた可能性もありますが、どちらにせよ、私個人はあまりいい印象を受けませんでした。

投稿: 管理者 | 2015年8月27日 (木) 15時49分

私は椎間板ヘルニアで、半年間、両足を切断して欲しい…とまで思い、苦しみ、神経ブロック注射で誤魔化し切断は避けられました。
杖無しでは上手く歩けませんでしたが、友人から「自転車で運動しろ」と勧められ、自転車に乗り始めたのです。最初は怖くて、押して歩くだけ。公道で乗るなど以ての外! 公園まで押して行き、駐車場で乗る…子供の自転車練習と同じだった。 しかし5年が経過。 今では週2回程、5キロの自転車道を自転車散歩? お陰で、1キロ位は杖無しで歩ける様になった。 【 自転車は健康に悪い?】そうなんですか?と、言わせておきましょう。 乗って頂かなくて結構ですから?

投稿: | 2015年11月11日 (水) 20時29分

コメントありがとうございます。

自転車を使ってのリハビリで効果!貴重な情報ありがとうございます。
方法と限度、上手に付き合うことが必要なのかなと思います。

無理せず、続けていける範囲でやるということも健康には繋がるのかなと思います。

ありがとうございました!

投稿: 管理者 | 2015年11月14日 (土) 08時49分

願望と現実を一緒にしないでくれ。

投稿: | 2018年8月 3日 (金) 14時05分

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