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CANNONDALE CAAD10インプレッション

そういえば、 CAAD10のインプレのまとめ記事書いてなかったなということで、まとめ記事。

3日かけての大作記事(←大嘘です。さぼっただけです(汗))。

CAAD10は新たに導入した SUPERSIX EVOの練習用機材として導入することにした。

だから、大して期待もしていなかった。

いくら良いって言ったって、所詮アルミだろ?
雑誌等の絶賛インプレだって、メーカーにそう言えって言われてるんだろ?
と。

でも、実際に乗ってみて、本当に驚いた。
こりゃ凄いぞと。

CAAD10を一言で表すと、レースに勝てるアルミバイク。

安くて、レースに勝てるバイクが欲しければ、CAAD10は決して候補から漏れることがないだろう。

ざっとCAAD10の概要を

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CAAD10のCAADは、キャノンデールアドバンスドアルミニウムデザインの略、10は10世代目を表す。

ロードバイクにアルミメガチューブの流れを作ったメーカーの一つであり、レース用機材としてもかなり最近までアルミにこだわっていたメーカー。

9から10にモデルチェンジするにあたって、ほぼフルモデルチェンジといえる内容となった。

それまでの特徴のアワーグラスシートステーを捨て、チェーンステー・シートステーを扁平加工する、SPEED SAVEというシステムを使用。

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シートチューブ(トップチューブ)との接合部が、それらを取り込むように作られており、横方向には可能な限り高剛性で、また縦方向にはしなやかな特性を狙っている。

ヘッドも下側ベアリングを1-1/4としたテーパードヘッドチューブとしてきている。

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フォークはエンドからコラムまでフルカーボン。細身のベントフォークに加え、エンドを後方にオフセットさせ、振動吸収性の向上とハンドリングを両立した、SPEED SAVEフォークを使用。

6069T6と言った、少し聞き慣れないアルミ合金を使用。これは、自転車用に開発されたアルミ合金との事。

これの肉厚をパイプの部位毎に変化させたり、つぶし加工をする事で、一見ストレートチュービング主体の細身のフレームながら、軽量性・高剛性・乗り心地をうまくバランスさせている。

メガチュービングを流行らせたメーカーのバイクが、今となってはスタンダードで古典的な雰囲気すら漂わせるロードバイクとなっているのが面白い。

現在のCAAD10の仕様(概要)
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フレーム:CAAD10(LIQレプリカカラー):実測1148g(サイズ48)
フォーク:SPEED SAVE フォーク:実測399g
メインコンポ:SHIMANO105(ブレーキキャリパーのみDURA-ACE)
クランク:CANNONDALE HOLLWGRAM Si SL(チェーンリングはROTOR Q-RINGS)
ハンドルバー:ZIPP SLC2 Bar
ステム:ZIPP SL SPEED STEM
シートポスト:RITCHEY WCS CARBON(1ボルトSB25)
サドル:Fizik ANTARES BRAIDED(LIQレプリカ)
ペダル:SPEEDPLAY ZERO Titanium(LIQレプリカ)
ホイール:MAVIC COSMIC CARBON PRO with POWERTAP
タイヤ:CONTINENTAL COMPETITION 19mm
重量:約7.5kg(ボトルゲージ・メーター・ペダル込み)

 

では、いくつか項目に分けてインプレを。

フレーム剛性
脚から伝わってくるダイレクトな感覚は、紛れもなくこのフレームが高剛性な事を示している。
だからと言って、がっちがちに硬いわけではなく、多少は撓ませる方向にある。
私レベルだと、シッティングではたわみを感じる事が出来ず、それを生かしたペダリングは出来ないが、ダンシングすると、確かにウィップする事を感じる。
撓みはするのだが、バネ感があるので、リズムを合わせて気持ちよくダンシング出来る。
おそらく、この微妙な撓ませ方が上手く、ダイレクトなペダリング感覚と、脚に優しいという特性を得ているのだろう。
48と小さいサイズのフレームを使用しているが、ダンシング等した時も、特段剛性バランスの破綻は感じられない。

加速性能
これは、アルミフレームの得意とするところであるので、言うまでもないが、凄く良い。
絶対的な剛性がそこまで高いわけではないので、40km/h以上の加速は鈍ってしまうが、そこまでの加速だったらハイエンドのカーボンバイクにだって負けない。

登板性能
登りに関しては、突出した性能はない。フレームの絶対的な重量が効いてしまう。軽量カーボンバイクに対してはやはり軽快感に欠けるし、例え同重量程度だとしてもハイエンドカーボンバイクには剛性と味付けで負けてしまう。
だが、決して弱点になる訳じゃなく、軽量で高剛性なホイールを履かせる事で登りでの戦闘力も十分。
味付けの問題か、ペダリングに軽快感が無いのが残念だが、味付けが気になるほどレベルが高いという事でもある。

振動吸収性
多分何も言わずに渡されたら、乗り心地の悪いカーボンバイクだなって思うような感じ。
つまり、アルミバイクだとは思わないほど乗り心地は良い。
確かに、ごつごつした感じもあるし、衝撃を吸収しきれない部分もあるが、レースで使うには十分。
200km走っても全然問題ない。
むしろ、ぐにゃぐにゃして路面のインフォメーションが伝わってこないより、丸みを帯びながらも、こつこつと路面のインフォメーションを伝えてくれる方がコントロールしやすいし、安心して走れる。
ただ、決して乗り心地の良い自転車ではないので、シートポストとハンドルバーはカーボン製の衝撃吸収性の良い物を使う事を強くお勧めする。

ハンドリング
CANNONDALE自慢のSPEED SAVE機構が最も生きるのが下り。
ブレーキもハンドリングも文句無く良い。
これは、フォークやフレームの剛性バランスが良いだけではなく、SAVE機構が細かく路面の振動を吸収して、タイヤが跳ねないようにしている事も大きい。
直進安定志向のフレームになれている場合はクイックに感じるが、直進安定性が不足しているという事ではなく、前を見ずにもがくようなシーンでもまっすぐ前に進むくらいの安定感はある。
CERVELOのように、勝手に切り込むように入っていくハンドリングに慣れていると、多少だるく感じるかもしれないが、実際にはそんな事はない。
ある程度適当に曲がっても、ちゃんと曲がる事が出来るのだが、きちんと過重移動をして、積極的に曲げてあげると、自分が驚くほど良く曲がる。
自分が思ってたラインよりラインが内側に入り込んでいく上、そのときにスピードメーターを見て、その速度の高さに驚くという2段構え。
予想外に小石なんかを踏んで、タイヤが跳ねてしまっても、着地した瞬間に一発で挙動が収まるから、本当に安定して乗ることが出来る。

フレームの外観・仕上げ
CAAD10から台湾生産になったが、たしかにCAAD9等に比べると溶接部の仕上げが若干荒くはなっている。
が、この価格帯のアルミフレームの中では比較的奇麗であると言える。
塗装のクオリティーもそれなりだが、これも仕方ない事か。
重量増を嫌って、ブラックアルマイトを施したBLACK ANODIZEDがラインナップにあるのもこだわりを感じる。
が、仕上げの奇麗さだとか、形状の美しさとかで購入するフレームではない。

耐久性
約1万キロほど乗ったが、明確なへたりは感じられない。若干BB周りが撓むようになったかな?とは思うが。新品と比較した訳ではないので、何とも言えない。最初の何千キロだけしゃきっとしてて、それ以降はふにゃふにゃになってしまうような事は、今のところはない。
1回、落車してハンドルがトップチューブに当たって少し凹みが出来てしまったが、性能に変化は感じない。
多少の衝撃なら、凹んでくれるアルミバイクはやはり使用してて安心感がある。だが、過信は禁物で、過度な力が加われば壊れてしまうのは、アルミでもカーボンでも一緒。
いろいろと噂されているBB30の不具合も今のところ一切出てない。
体重が軽いからなのか、パワーが無いからなのか、走行距離が短いからなのかは分からないが、今のところBB30のメリットのみを享受している。
どうも、組んでもらったショップによってBB30の不具合の起こり具合が結構違うよう。神経質である事は間違いないので、不安な方(もしくは変速性能にこだわりたい方)はアダプターを入れる等して、スタンダードなBBで使用した方が良いかもしれない。

確かに、ハイエンドカーボンフレームに比べると、部分部分では劣る部分がある。
だが、全体として凄くバランスが良いため、総合力が相当に高い。
このフレームがたった15万。

じゃぁ、CAANONDALEのこれ以上の価格のカーボンバイクの存在意義が無いかというと…。

そんな事は無いのでご安心を。

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SUPERSIX EVOはあらゆる面でCAAD10を凌駕している。

アルミの限界と、カーボンの凄さを思い知らされる。

CAAD10は、アルミが到達出来る最高峰の性能を持ったフレームの一つだと言える。だからこそ、アルミの限界が見えるとも言える。

同価格帯(完成車20〜40万)のカーボンバイクに対して、コスパが悪いなんて言う意見を良く聞くが、乗ってみればそんな物は吹っ飛ぶ。

その価格帯で、CAAD10を凌ぐ総合力を持つカーボンバイクを見つける事は、本当に難しい。

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CAAD10ネタ」カテゴリの記事

コメント

Hi!

Do you still have these CAAD9 2010 in Black or Red or Blue or Green? I dont like White.

Please send me an email.

Thank you.

William

投稿: William | 2013年3月25日 (月) 11時04分

初めまして。Blogを拝見していただき、よさがものすごく伝わってきました。詳細なレビュー有難うございます。エントリーユーザーのもので、ロード最初の一台にCAAD10 105にしようかと思いま~す。工業製品の完成度という観点からもまずはアルミ・・と考えておりました。CAAD10は加速やハンドリング性能がよく、それでいてガチガチしすぎない。足が短いので44サイズでちっとアレですが試してみます。BB30だけはやはり気がかりですが・・。

投稿: man | 2013年4月 9日 (火) 21時21分

manさん
コメントありがとうございます。

BB30ですが、今のところ私の個体には2台とも不具合は出てません。

が、やはり多いみたいですね。

是非、試してみて下さい!

投稿: 管理者 | 2013年4月10日 (水) 17時01分

BB30の不具合って具体的どのような欠陥ですか?

投稿: Pahoa | 2013年7月19日 (金) 17時14分

Pahoaさん
コメントありがとうございます。

私はまだ出た事が無いのですが、一般的に多いとされているのが、異音です。
ペダリング中にカチカチ音がすると言う症状が多いです。
その他に、ベアリングが錆びやすいや、クランクの取り付けにガタが生じやすいと言う不具合報告もあるようです。

投稿: 管理者 | 2013年7月20日 (土) 10時58分

50代のCAAD10ユーザーです。ロードバイクのキャリアは短いので自分の感想に懐疑的だったのですが、記事を拝見してやっぱりそうか!という感じでした。
それはペダリングが重い、そのせいか登りは得意ではない。下りは安定感抜群でスピードを落とさず曲がっていけというところです。私の様なツーリングライダーにとってはポジションがアグレッシブでもう少しリラックスポジションが取れたらと感じています。

投稿: yori | 2017年10月14日 (土) 21時16分

yoriさん
コメントありがとうございます。

もう使い始めてから5年ほどになりますが、今でもメインバイクとして頑張ってもらってます。
さすがに剛性はだいぶ落ちてきた感じなのですが、諸々の事情によりメインバイクを交換できなそうなので、もうしばらくは頑張ってもらいたいと思うっています。
ポジションについてはやはりレーシングバイクということでかなり限られてしまうかなというところはあります。

ホイールの相性しだいで登りもぐんぐん登りますので、いろいろと楽しんでみてください!

投稿: 管理者 | 2017年10月16日 (月) 18時29分

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